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2006年2月26日 (日)

魚の食べ方

先日、とある方と食事をご一緒させていただいた時の話。その方の魚の食べ方、目を見張るものがあった。カウンター超しに焼き魚を一匹ずつ注文した。その焼き魚は一皿ずつ出され、各々、ビールを注ぎ合いながら並んでいただいた。会話を交わす中、ふむふむと話の内容に聴き入ってはなんとはなしに、その方が召し上がっている魚のお皿に目が行く。途中、会話の内容、その情景を頭で描き、ボーッと宙をみていた。ふと我に戻り再び隣のお皿に視線が戻ったその瞬間、すべての意識が一点集中、魚のお皿に釘付けになった。絞ったあとのくし切りレモン、お皿の真ん中にある魚の頭と尾と余すところなく綺麗に食されたあとの骨のみの胴体は端麗なカーブを描き、それは一枚の絵のように美しく、強い存在感をもってそこに横たわっていた。絵に描きたい!ちょっと下品ではあるが、写メに納めたくなり、容認を得ようか否か迷っていたところ、瞬時に手際のいい女将がテキパキとカウンター超しに下げてしまわれた。くぅ〜。嘆いているところ、その方の言葉がまた凄い。「まだ食べるつもりだったに・・・」。一匹の魚の食べ方が、その方の人柄を実に雄弁に物語っているいい例だった。ひしひしと伝わる丁寧な仕事っぷりとものごとに対する愛情、粘り強さ。きっと魚に限らず、生き方全てにおいてそういう姿勢なんだろうと勝手に憶測していましました。魚の食べ方ひとつで見えることもあるというか、なんというか。
当の私はと言えば、漁師の娘にも関わらず、ざっくばらんな粗雑ないただき方。恥ずかしくなりました。

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