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2007年8月 6日 (月)

水 いのちを宿す

Dscf4944Dscf4947一昨日の「水になった村」公開日、徳山村にかつて住まれていたおばあちゃんの対談をふまえた初回を見た後、「水になった村」のプロデューサーであり、大西監督の師匠であられるカメラマン、映画監督の本橋成一氏と、この映画を共につくられた映像の方やスタッフの方が昼食されてた席に、スタッフの方にお声をかけていただいて、図々しくも同席させていただいたのでした。蒼々たる制作に携わるメンツでしたが、本橋成一監督の斜め前には映画を観にこられた、画家の茂田井武さんの娘さんが座っていらしゃった。すごすぎーーー。

坂本龍一の音楽とともにつくられた、チェルノブイリ原発事故その被災地であるベルラーシに粘り住む現地の人々を写し取ったドキュメント映画「アレクセイと泉」の話や「水になった村」の逸話などもうかがえて贅沢すぎる体験でした。

故郷に生まれた人は、どんなにここは危険だからとかダムに沈むからといわれたって、簡単に自分の生まれた土地を捨てることはできない。
政府に勧告されてまでどうしてここにいるのかと監督が尋ねると「私たちは命とともに水を借りてきた。この土地に還さなくてはならない。」と言ったという。

その台詞に監督は衝撃を受けたという。そして私も当然、ものすごい衝撃を受けた。そんな発想が湧くだろうか、この利便性の暮らしのなかで、水道水から流れる水、この一滴の水の集結によって犠牲になった自然、村、人々の日常があることすら忘れがちな今までの自分に、と。

「水になった村」でも「アレクセイと泉」でもそれを写し取ったカメラマン(映画監督)の奥底にあること、伝えたい事は同じなんだよとも言っていた。
『アレクセイの泉』水の話です。坂本龍一の音楽もすごく良かった。人間は植物や自然とともに生きていて、この地球上にある命はすべてつながっている。そして、自分の生まれた故郷を思うことの人間の切なさと美しさがそこにはある。

監督を囲んだ会話に入れてもらいながら、映像や写真というドキュメントの強さが絵よりもすごいと思ってしまう時があるんですよ(私は映像や写真をみていると、何かを記録しようとするときは、やはりかなわないんじゃないか、と、思ってしまうときがある。)と、お話したら、「絵でもそれはできる。なんでも同じだよ、残れば(人の心に)いいんだから。」とおっしゃってくれて、この上なく勇気づけられました。確かになんでもいい、一行のキャッチコピーが世界や何かが変わる瞬間もあるだろうし、一枚の絵がそうなるときは確かにあり、私自身、その奇蹟で動かされて来た。
他にもいろいろ、ものをつくることのお話や、思いいなどをうかがえて幸せでした。
そして根底にあるのはぜんぶ、「命」の話だった。

私がこの「水になった村」を何度でも観たいと思ったのは、ものをつくることの勉強を、基礎を、その感動を、一から学ばせてもらいたかったというのも大きくありました。初めて「水になった村」を見た時、そのことが(私が学ばなくてはならないものつくりのこと)この映画にはあると思ったのです。ぼたもちつくりの時もそうでしたが思いもがけず映画制作に関わった様々な人から、この映画にこめた思いを垣間みれたことはかけがえのないものでした。というわけで、あと何回見に行くかわからないけど、この映画の中にもっと入っていきたい自分がいます。

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コメント

自分の故郷はぎりぎりまでいたいのだと思いました、映画をみて。うらやましいです、今は沈んでしまった徳山村をライブで体感できたなんて。
村に最後迄のこっていた人、映画の中に出てくる人も、出て行かないと裁判で訴えられていたといいます。まるで故郷で暮す事が罪を犯しているかのように。御国のすることは非道きわまりなく何も信用していません。
是非、小学校、映像のなかにでてきます。秋公開大坂、みてください!

投稿: やだ | 2007年8月14日 (火) 12:51

15年ほど前、ダムに沈む徳山郷のことを知り、バイクで村まで行ってきました。小学校の体育館だけが寂しそうに残っていたのが印象的でした。ただ、離村した方なのか?家を潰した跡地に小屋を建てて畑でトマトやトウモロコシを作っておらるかたが結構いてはったように思います。ダムに沈むまでは離れられないのでしょうね・・・。ところで、村の入り口ではダムの職員に、すべての入村者が身元をチェックされました。なんでやねん!

投稿: デルベア | 2007年8月14日 (火) 12:05

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