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2007年10月 5日 (金)

奇蹟のテーブル「 アル・ケッチァーノ」への旅 3

Dscf5603Dscf5604Dscf5607Dscf5612Dscf5613Dscf5616Dscf5618Dscf5619Dscf5620Dscf5621Dscf5628Dscf5630Dscf5631Dscf5633お昼の1時すぎにお店に到着。待ちに待った、奇蹟の食卓、ライブ体験です。村上さんが予約してくださっていた、おまかせコースをいただく。
一番最初にワラサと満月の塩のカルパッチョがきました。これには飛び上がる。この一品は情熱大陸で予約のとれないイタリアンレストラン、銀座のラ・ベットラ・ダ・オチアイの料理長、落合務さんが食べていたものと同じですね。この日本海でとれた塩の結晶が素晴らしくウマい、エキストラバージンオリーヴオイルと日本海の塩の結晶がワラサの身をひきたてて、食のハーモニーが絶妙だった。

左から時計まわりに
1品目・・・ ワラサと満月の塩のカルパッチョ
2品目・・・ 秋刀魚ともって菊、栗のマスタード和え添え
3品目・・・ 蟹ときのこのスパゲッティ 里芋のチップ添え
4品目・・・ 口細カレイ(焼き)ときゅうりの添えもの オリーヴ風味
5品目・・・ キダイ(体がピンクのような金色という金から鯛)とズッキーニ
6品目・・・ 庄内ハタハタとシェリービネガーに漬けこんだネギの添えもの
7品目・・・ ぼたん海老のリゾットと枝豆(新潟産 黒埼茶豆)
8品目・・・ 庄内豚のグリルと藤沢カブの焼き物
9品目・・・ 庄内牛の塩焼きとにんじんの葉っぱ
10品目・・・食べたい野菜の集合、思いつき煮込みスープ
11品目・・・お口直し 秋のフルーツソルベ
12品目・・・洋なしのコンポート ヘーゼルナッツのチョコレートテリーヌ 洋なしのジェラード

とまあ、目にもおいしいお腹にもたらふくのディナーコースのおまかせをランチにいただかせていただいた。料理のタイトルは本日即興の(まさにフリージャズですねぇ、創作郷土料理ですねぇ)おまかせコースメニューなので、看板になかった。よって、ウエィトレスさんが説明してくれたものを書き取ったもので、メニュータイトルではないかもしれません。満月ときたり、ネーミングも実にユニークなのです。

自分で選んだ野菜と魚と畑からとってきた野菜達のオンパレード、その素材たちが一流の職人の手によって調理され、美しく盛付けられ目の前にだされる。料理は瞬間芸術で、瞬間ライブ(生)。そのライブが味わいたくて、職人の仕事を目の前で体験したくて昔からなけなしの小遣いはたいては、ちょっとずつ都内を伺い歩いたけれど、こんな至福な贅沢ライブ体感ははじめて。全身全霊で敬意をもっていただく。

途中何回か奥田さんがテーブルにきてくださった。お客の顔を観たらその人がどんな食べ物を好むか解ると書いてあったな、顔を観てその都度 塩分を加減すると情熱大陸で言っていたな。今、この席で私たちの顔を観て、頭のなかで何を味付けしているのろうと想像した。

だされる料理はどれもはっきり言って、客の顔みて好みがわかるというのと同じ様に、つくる人そのものが現われた料理だった。つくり手の顔そのものを想起させる盛り付けというのもわかる。「素朴」そのものだった。そして力強い。素材が一番喜ぶかたちで料理する、そのとうりの、素材を殺さない、活かす料理だった。こりゃあ野菜たちもこんなふうに味付けし、喜んで食べてもらえたら冥利に尽きるだろう。

途中、「今、お腹はどれくらいかな」と。私たちは「八分(ハチブ)くらい」という。というかそれ以上にかなりきていた。
庄内豚と藤沢カブの焼いたものは、「庄内カブと一緒に食べてみてください。おろし大根を焼いたような味がするんだよね」 でた〜。
この奥田語録を待っていたのでした。これが聞きたかったのですよ。この人の語録が私は心にいくつも残っている。「いついつとれた旬の魚は夏のスイカの味がする」とか、「なんとかみたいな味になる」とか、例えがほんとうに面白いし、そういう発想というか気持ちが、不遜だが私には(私なりに)わかる。とても共感するのだ。だからこの方の料理のライブがいただきたかったし会いたかった。

最後のほうで野菜がふんだんに煮込まれた野菜スープがでてきました。真ん中にアスパラのとうが立っています。この盛り付けも実にチャーミングでユニーク。そして斬新。
「もうかなりお腹いっぱいっていってたから本当はそれぞれの野菜(食べたいといっていた野菜)を調理したかったのだけれど、全部一緒に煮込みました。生と煮込んだもの、バランス考えていれてありますよ」とおっしゃって、出してくださいました。

野菜の甘みがでたスープはからだにやさしい味で、生のシャリシャリ感と煮込まれたいく種かの野菜の口のなかでそしゃくするときに楽しかった。アル・ケッチァーノの畑でもぎとってきた野菜たちの息づかい、音が聞こえるような食感と大地と太陽にはぐくまれた健康な甘い味わいだった。

お口直しを経て、ドルチェを待つ。その間、わずか数分感、もうのけぞるようでした。これがまたドルチェが出て来たら別腹で、このうんまいことと言ったら、恥ずかしくて言えなかったけど「おかわり!」って言いたかったですねぇ。コーヒーと共にいただきました。

このあと、奥田さんは休む間もなく、またもや庄内を広報すべくテレビの取材で山奥に行かれたのでした。私たちはまた 河井さんに、羊の畜舎を案内していただく。

畜舎にもアル・ケッチァーノの飼っているヤギがおられましたよ。あんなに間近にヤギさんに対面するのはどない年ぶりやねんって感じでまじまじヤギさんを食い入って観てしまいました。

このあと鶴岡駅から東京の岐路に立つ。

この二日間は、はじめての庄内体験でしたが、想像以上に感動の体験の数々、庄内の食にまつわる人々の顔と思いは実に素晴らしいものでした。日本の風土と文化が色濃く感じられます。
アル・ケッチァーノの魅力はあの素朴なシェフの人柄なんだとしみじみ思いました。料理の感想は、何度も言う様に、「素朴」以外のなにものでもありません。ところどころ、絵でいえば一筆描きです。それもデッサンが濃密に描けれるくらいになった人でないとできない一筆の完成度。またところどころテンペラ画、また日本画、洋画。ちょーリミックス。力の強いフリージャズ。
また是非伺いたい。庄内の人々の顔もよかった。

最後に、奥田さんが取材中、厨房中、案内してくださったアル・ケッチァーノの食・庄内走造人(おそらく奥田さん命名) 河井健二さんは、農家だけれど、ついこないだまで他の会社に努めていらっしゃったという。情熱大陸にでたころから睡眠時間が2〜3時間の奥田さんのお店にスタッフとして、長年勤めていた会社を辞めてまでお店の協力サポーターとなられたそう。奥田さんの人柄、人間力はさまざまな人の力を惹き付けてしまうのだろう。人間力で共鳴しあえるのだろう。
奥田さんは、河井さんの運転する車のなかで唯一、睡眠できるという。河井さんの存在の大きさ、その懐の深さ、安心のほどが伝わる。

庄内の誰一人かけても得られなかった奇蹟の体験と感謝しきり。そして、「食」すなわち「人」そのものを痛感する食のライブ体感旅でした。

大変なご多忙のなか、時間を割いてくださった村上修一さん、河井さん、美味しい食材を食べさせてくださったアル・ケッチァーノの奥田さんスタッフの方々、ほんとうにほんとうにありがとうございました。2007年 最高の奇蹟のテーブル体験でした。

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