« ありがとうありがとうありがとう | トップページ | ひょうひょうと »

2007年10月18日 (木)

お陰さまで

Dscf5760昨日の夕焼けは奇麗だった。薬局に教えてもらった皮膚科へ閉院ぎりぎりに行く。けったで3分。到着すると古い洋館のようなつくりで素敵だった。中に入る。いかにも昔風の待合室。誰もいない。でも、中に一人女性がいた。ドアが少しあいてて見えた。中におじいちゃんが座ってる。あの方が先生だなとすぐわかる。私の番がきて入る。

ひととおり説明して調剤屋に塗り薬を出してもらう紙に書いてもらってるその間。古い洋館の院長の部屋には、油絵がたくさんかかっていてキョロキョロ見渡す。待合室にも彼岸花の素描があった。気さくな先生だったのでそれで先生の部屋の油絵見渡して「先生、油絵やってらっしゃるんですか?」とたずねる。「いや、買った。あれはすごいんだよ!あんた三岸節子」ここまで言うと「え〜〜〜!」って仰天する私。「いや、三岸節子の友達の画家ですごいんだよ」って言う。なんだ本人ではなかった。でもとてもいい絵だった。本当にいい絵だと思ったので聞きたくなったのだけれど、あまり話すと話が長くなるなと思っていたが、会話したくなり、それで、また先生の血色がよくって「先生、お顔すべすべですねぇ」と言うと「80才だよ。」という。

「え〜〜〜〜!」また仰天する私。とても見えないくらいにしゃきしゃきとピンとしている。動きも機敏だ。「顔色いいってみんなに言われるんだよ。皮膚は大事だよ」ニカッと嬉しそうに笑い、そこから先生は問診をそっちのけで部屋の中を素早く歩いて部屋の電気を全部消して机の横にあるミロのビーナスの照明をつけてみせてくれた。「こういうのやってる。好きなことやってるから歳とらないんだよ」ってまたニカッと笑って言う。この笑みが素晴らしく可愛かった。こういうのやってるっていうのがなんのことか意味がわからなかったが聞くとまた長くなるやもと思い、聞かなくて、そのあと息子と娘の話と孫の話がちょろっとあった。孫が二人とも慶応大学の法学部で弁護士を目指してるという。「すごいじゃないですか〜」という話からちょこちょこまた話があって、最後に私に電卓を渡して、今から言う数字を打てと言う。
「えー、2700円+なんとかで、それから0.3掛けしてみて。」先
「はい、1030となりました」私
「じゃろ?それだけだ」先 今日の会計。「うちはみんな患者にさせるんじゃ、そうすると覚えるだろ?」意味がわからんけどおもろかった。だってすごく可愛いおじいちゃんだ。しかも若い頃は美男子だったとかぐわせる長身のスリムで奇麗な面立ちだ。眼鏡もはめてなくって目がいいらしい。
こんな会計自分でさせるとこははじめてや。しかも電卓もって先生のいうとうりにする。あと領収書もそういえばもらわへんだで明日いわんとあかん。

「先生ほんまに顔色いいですね。お若いですねえ」最後にもう一回いう。
やっぱり、ニカッ!って満面の笑み。あーかわいい。「お陰さんで。お陰さんで元気でいます」って言われました。私も「お陰さんで先生に元気もらえました」って笑みで返しました。

「ありがとうございました。」 でていこうとすると、「ちょっとまって!あんたにええもの見せてあげるわ」とまたすばしっこく草履履いて外に出る。なんやと思ったら洋館の外のオシャレな外観の電灯を指さす。「あれはなんやと思う?」先 「電灯です」私 「違うんや、ガス塔や。こんなんはじめてみたやろ?」先 へえ〜とまた仰天する私。玄関先にもアール・デコ風のガラスのソケットにランプがついてて奇麗ですねえというと「あれは伊太利もんや」というて、「あれ、看板(医院の)に電気つけてないやないか。あんたと話してたから忘れてしもたんや」って言う。しかももう終わり(今日は終了やん)笑ける。

「先生ありがとございました!」っていうと、顔もみやんと「あーはいはい」って中に入っていきました。

たんたんと。これ正しいね。 間もなく看板に電気が灯る。

|

« ありがとうありがとうありがとう | トップページ | ひょうひょうと »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« ありがとうありがとうありがとう | トップページ | ひょうひょうと »