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2008年12月12日 (金)

職人の手仕事

Dscf0781今日から恵比寿のEkocaで岩本忠美「漆のうつわ展」が始まり、初日は作家さんもいらっしゃるということで一番ではなかったが気持ち的にはそれくらいの勢いで出かけた。岩本さんは同郷の三重県の津で制作されている木工作家さんで、サラリーマン生活を経た後、職人の道に進まれたそう。Ekocaのオーナー、福地さんが惚れ込むほど、こんなん採算とれやんのちゃうん?ってくらい時間も気持ちも惜しみなく丁寧に丁寧に仕事をされる作家さんで、その手を通じて生み出されたそれはそれは愛情のこもった作品たちが緊張してEkocaの店内にディスプレイされていました。Ekocaはコンクリートの内装だけれど、オーナーの福地さんの人柄が滲み出た温もりのある暖かい空間になっているのが毎回不思議である。私は、どんなにお洒落でも時代を的確に表現したデザインでもそこからダささが感じられないものには心が最後にいかない。

一歩人間味のでた、いわばダサさ(人間味の骨頂と思っている)が滲みでたものに、最終的に心が惹かれる、人も、モノ(作品)も。故に、お店をやってる人、その空間(空間こそが即ちそのお店をやってる人そのものだけど)もしくはそこから放たれる温度がとても気になる。というか、それ(温度)が一番大事。

Ekocaは、不思議なくらいコンクリートなのに人体の温度が感じられ、暖炉のような温もりがあって、こんなに人見知りな自分でもついつい福地さんの惚れ込んだ作家さんの手仕事を観に行きたくなるほど人間味のある空間になっている。一番は福地さんの人柄なんだけど(人柄が好きなんだけど)、何回も話していくうちに私にはないモノの見方をするギャラリストの福地さんが「いい」と薦める目を信じていて、世界は広がるのが楽しいし、作家さんや一期一会の作品と出会えるのがとても嬉しくなってきた。

岩本さんと三重県のローカルな話しで盛り上がりつつ、木を選ぶ時、木をくり抜くとき、制作の話しを伺う。職人さんののこのような制作の話しを聴くのは贅沢だと思う。力のいる手仕事で男性なのに、放つ空気が柔らかい方でした。柔らかさが、創り出す作品と似ている。たくさんお話させていただき、お会いできて光栄だった。

それで、岩本忠美さんの心こめて創られた子供たちを心行くまでひとつひとつ、手にとって味わってきました。木の温もりが体のなかにじんわり伝わってくる暖かさを感じるし、かたちがいい。手による仕事ならではのアール(丸み)が唯一無二でとっても心地良い。使う程に風化していったような風合いになる表面にかけられた漆、これが月日を経てどんどん色が変わっていくという。モノってほんと出会いなので、どれが私に一番、縁があるのかひとつひとつ手にとりながら器との相性を確かめた。結局、大きいのと中くらいのを2つ買った。くふふ、私の家に来ることになったこの2つ。嬉しくて、さっそくテーブルに出して眺める。やっちんも手にもってかたちを撫でる。いい色だね〜って感心する。これで味噌汁、そうめん、うどん、ほうとう、汁物を堪能しよう。一生ものだよね。どれくらいの時間と思いと経験が入っているかと思うと、いい買い物をしたっていつも思う、そういう職人さんの作品に出会えるのが何より嬉しい。そんな御縁を引き合わせてくれる、福地さんとこんな温もりある器を創って下さる岩本忠美さんに感謝。ありがとう!

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